日々の症例 160 円形無気肺




16070歳代、男性。肺炎と胸膜炎で加療中。

>画像所見 : 右下肺背側にコンマ状の腫瘤影がみられる。両側胸膜肥厚が明らかで、小石灰化を伴っている。肺野条件では血管がこの腫瘤に引き込まれるように走行している(コメットテイルサイン)のが分かる。
>診断 : 円形無気肺(round atelectasis
>解説 : 
下肺野背側に好発する無気肺の一種で、腫瘍との鑑別が問題となる。腫瘤陰影に巻き込まれる様に血管あるいは気管支がみられれば診断可能。胸膜肥厚が強い場合は asbestosis の合併も考慮する必要があるとされている。


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